@article{oai:shizusan.repo.nii.ac.jp:00001981, author = {小谷内, 郁宏 and コヤウチ, イクヒロ and KOYAUCHI, Ikuhiro}, issue = {2}, journal = {環境と経営 静岡産業大学論集, ENVIRONMENT AND MANAGEMENT}, month = {Dec}, note = {宮沢賢治童話の代表作とも言える『銀河鉄道の夜』(1934年刊)のテーマについては、さまざまな解釈がなされてきた。特に、主人公ジョバンニと友人カンパネルラとの関係については、賢治が1922年に最愛の妹トシを亡くし、傷心旅行として東北、北海道への列車旅行後にこの作品が書かれたことから、研究者の間ではジョバンニのモデルが賢治自身、カンパネルラのモデルが妹トシであることが通説になってきた。その後、トシは女性であり、カンパネルラのモデルにはなり得ないという観点から、農学校の学生時代に賢治と熱い友情を育んだ保阪嘉内がモデルという学説が出され、現在では有力な説のひとつになっている。一方、カンパネルラには単独のモデルなどいない、あくまで作品上造型された人物との見解もある。  筆者は、この作品においてジョバンニとカンパネルラの関係のみが主要なテーマではなく、伏線的、並行的にジョバンニとカンパネルラの父親、そしてジョバンニ自身の父親という、彼と二人の父親との関係も重要なテーマとしてあると考えた。二人の父親は近くからあるいは遠くから彼を優しくあるいは毅然と見守る二様の父親としてある。  加えて、ジョバンニとカンパネルラのモデルは、別様の人物ではなく、両者に賢治自身の強さと弱さの二面性が反映されているのではないかと考えた。四者の関係は、賢治と父政次郎の親子関係を想起させるものである。  その点を明らかにするために、立命館大学産業社会学部樋口耕一氏が開発し、特に社会科学分野 に定評ある計量テキスト分析ソフトKH Coderを利用し、データを分析する。}, pages = {145--156}, title = {二人の「父」と二人の「子」 -『 銀河鉄道の夜』の計量テキスト分析 -}, volume = {28}, year = {2022} }